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デザイン | 株式会社フォレストコーポレーション 採用情報サイト

座談会

「デザイン」について語ってみました。

独特の個性をもった工房信州の家のデザイン。それはどのようなコンセプトに基づいて、どのように形づくられているのか。また、信州の風土に似合うデザインとは?プランナー2人とコーディネーター1人が語り合いました。

小川貴司

[2003年入社]

設計職(プランナー)

 

片桐寿美

[2003年入社]

設計職(プランナー)

 

奥村瑠美

[2008年入社]

設計職(コーディネーター)

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デザインの基本的考え方

工房信州の家 上田展示場

 
片桐

プランナーとしては、建物自体をあまりつくりすぎない方がいいと思っています。何かを装飾するというようなことではなく、空間を出来るだけシンプルでのびやかなものにすることが大切ではないかと。『工房信州の家』には広がり間取りという特徴があるのですが、シンプルに繋がっていながらも落ち着ける空間をめざしていて、壁やコーナーなどによって落ち着きを保ちつつ複雑につくりすぎないことをモットーにしています。

 

小川

目立たないとか控え目とか、そういう言葉がうちの家づくりにはしっくりくる感じですね。例えば車や服、本などは思うままにチェンジすることができますが、建物はそうはいかない。だからこそ建った時にまわりの人の迷惑にならないように、そっと一歩引いた感じの家であってほしいなと思います。片桐さんが言ったみたいにあまりつくりこみすぎないで、いわゆる機能美と言うか、そんな感じですね。

奥村

私はコーディネーターという立場なので、プランナーが設計した間取りにもう少し彩りを加えたり、暮らしをもうちょっとイメージできるような、たとえば収納とかそういう空間の提案をしたりしています。自然豊かな信州に建てる『工房信州の家』なので、街並みや山並などに馴染むような空間デザインをご提案しているつもりです。お客様によっては雑誌などをご覧になって、奇抜な感じのデザインをお好みの方もおられるかもしれないのですが、『工房信州の家』のデザインには少し馴染まない部分があると思うので、そのあたりはもう一度立地条件などを振り返りながらお話を進めて行って、ご提案をしていくという形をとっています。お客様の意見も全部を否定するのではなくて、取り入れるべきところは取り入れつつ、『工房信州の家』らしさをプラスするということを意識しています。

 

 
小川

コーディネーターという役割は、いかにお客様の要望を上手に取り入れていくかという部分で大変なことも多いと思うのですが、それだけにお客様が本当に求めているものを表層的にではなく、奥の奥まで読み取れた時にはすごく良いものができます。写真を見せられて、「これにしたい」と言われてそのままするのは簡単ですが、そういうわけにはいかない。それを翻訳して、あなたのおっしゃっていることは『工房信州の家』でいう所のこういう感じですかという作業を、すごくしているんだと思います。

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工房信州の家らしさとは?

奥村

一つは素材を活かすということ。たとえば床にしても無垢の床板を使っていたり、壁も珪藻土を使っていたり、自然素材にこだわった仕上げをしているので、それを活かすようなデザインということになってきますよね。仮に壁をクロスにしたり、カウンター材に集成材を使ったりと異質なものが入ると台無しになってしまう。それだけにハウスメーカーなどと比べると選択の幅が狭いという部分も否めなくて、コーディネーター泣かせでもあるんですが。

 
小川

確かに。でも見た目はきれいなんだけど、出来てみると臭いとかいうのはやっぱりダメだよね。接着剤のにおいがひどいとかね。出来た時の空気感が一番大事だと思うんですよ。見た目だけじゃない。

片桐

そうそう。私も空気感ありきで考えています。

小川

片桐さんは空気感いのち!でしょ。僕のつくったプランを見て「何かここの空気流れにくそうな感じ」とか指摘するじゃない。風通しが悪いとか、空気が澱みそうな感じのするところに鋭い指摘が来るからこわいです(笑)。

 

片桐

小川君もダメ出しするじゃない(笑)。私、スコーンと風が抜けていく、シンプルでのびやかな空間にしたいんですけど、そこから考えるので、人のプラン見ていて「空気が行けない!」と思うと気になっちゃう(笑)。でも空間の構成や視線の抜け、窓の位置なんかは、空気感に影響すると思う。じつは私は伊那の展示場の空間に一目ぼれして入社したんですけど、あの時のあそこでの印象は、素材も実際に流れている空気も空間も、すべてが調和して何とも言えない空気感をつくり出しているというもので、そこに惚れこんだというか。以来、それをつくりたいというのが私のベースなのですがなかなか。難しいです。

 

奥村

小川さんは、構造とか骨組みとかをちゃんと強くつくろうということを重視していますよね?

 
小川

そうそう。見た目よりも機能が先にあるべきというのが僕のベースなので、ちゃんと骨組みが組まれていて、それが見えてもきれいに見えるようにつくりたいですね。無駄がなくて美しいのが理想です。魚の骨なんか見ると美しくてため息が出ます(笑)

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デザイン体制について

小川

僕が営業から設計に移ってきた4年前には、プランナーとコーディネーターは分業という感じが強かったんですよ。それぞれが自分だけでやっているというか。それを打開するために、お互いが考えを伝え合うということに重点を置いて頑張ってきた。最初はうまく行かなくて、自分が思っていることを伝えるのって結構難しいんだなと気づかされました。最近ようやく、みんながイメージを共有できるようになってきました。プランナーはプランを作っている時からコーディネーターにイメージを伝え、コーディネーターはプランナーと共有したものを、今度はお客様と共有しながらディテールを詰めていく。そうしてきちんとコミュニケーションが為された家は、完成した時にスパンと気持ちがいいっていうか、あ、お客様にも伝わったんだなというのが感じられますね。

 

奥村

最終的にお客様に満足していただくのですが、プランナーやコーディネーターにも満足の行く形で家が建てられていくというのが一番の理想形ですよね。そのための体制づくりは出来てきたと思うのですが、まだまだこの先いけそう。もっと伸びしろはあると感じています。

 

 
小川

月に一度、施工管理担当者も一緒に、物件についてレビューをするのも底上げに役立っているよね。

片桐

私もまだ伸びしろはいくらでもあると思います。ただ素材は活かすことを残したままやっていきたい。そこはぶれずにいきたいです。

 

 
小川

ただ素材感に頼りすぎて、それがあればいい家が出来るって言うのは底が浅いと思うので、これからは“見せるデザイン”について、もっと語り合う必要があるんじゃないかな。いま出来ているベースを踏まえた上で、もっとデザインに踏み込んで行きたいと思っています。

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デザインは地域に役立っているか

工房信州の家 分譲地「SEASON 南原」

 
奥村

街並みや家並みなど、風景に合う家づくりをすることによって地域に貢献できるのではないでしょうか。いまの日本は、全国どこも同じような家が建っているようで、それってどうなのかなって思うんですよ。信州には信州に合う建物があるんじゃないか。そういう意味で『工房信州の家』のような、少し控え目な家が信州には合っているんじゃないかと思います。

片桐

私も同感です。日本の昔からのちょっと高さを抑えた切妻の屋根の街並みが、ちょっと遠慮しながら建っているのが日本人らしいというか。そういう意味で言うと敷地いっぱいギリギリにメーカーさんが家を建てているのを見ると、でしゃばっているとまでは言いませんが、ちょっと日本人らしい町並みをつくるというふうには考えられていないんじゃないかなと思ってしまう。

 

 
小川

これは僕が描いている理想なのですが、控え目で目立たない家がスタンダードになっていって、うちの会社がやっているデザインをベースに街並みが出来ていったら、全部が『工房信州の家』じゃなくてもそれが信州のスタンダードになったらすごいなぁと思います。そういう影響が与えられるようになればなぁと思います。ただし、外観はみんなのものだからそうするとしても、中はもう少し冒険するようなデザインも考えたいですね。

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会社について

片桐

ひと言で言うと“愛”のある会社だなと思います。あったかいものがあるんですよ、すごく。ただ好きです。いろんな人がいて、みんなすごく個性があるんだけど、どの人も好き。みんなの中にいるのが幸せだなと思う時があって、どんな会社かと言われると困るけど、ただ好きな場所です。でも仕事では譲りません。小川さんのことなんてばりばりライバル視しています。ちょっと負けるところがあるんですが、負けるもんかと思ってます(笑)。

 

小川

嘘です。彼女の直感に勝てる人は居ません。

 

 
奥村

楽しい会社です。いろいろ自分のやりたいことを会社として受け入れてくれるというのもあるし、仲間意識が強いというか、いろんな意見を交わしながらお客様の方を向いて家づくりができているのが楽しいです。たとえば最近の話で言うと、お客様に完成したお家の鍵をお渡しする「引き渡し式」を、何年経っても思い出に残るような感動的なものにしたいと思って、イベント化する提案をしたんです。それはすぐに採用されて、いまではお客様にとても喜ばれるイベントとして定着しています。良い案であれば、それが誰の案であっても任せてくれるところが度量の大きい会社だなと思います。

小川

ただでさえ忙しいのに、人一倍こういうことをするんだよね(笑)

 
奥村

いえいえ、それが私のエネルギーの素ですから(笑)

小川

僕もふたりと同意見ですが、唯一の不満は部署に男性社員が僕1人しか居ないこと。10人中1人ですよ。これはキツイ。男性の建築学科の学生にぜひ来てほしいです。建築の話を一緒にしてくれる人に、ぜひ応募してほしいです。

 

片桐

私も賛成!男性・女性は問いませんが、建築を好きな人がもっと増えてほしいですね。人が好きで入社してくる人が結構多い気がしていて、一応建築の会社なので、建築を好きな人が入ってくるともっと面白くなるんじゃないかと思います。

 

奥村

私ももちろんセンスのいい人に来てほしいというのはありますが、楽しめる人、楽しんで仕事が出来る人がきてほしいなぁ。賑やかな人、歓迎です!この会社に入って損はないと思いますよ。

 

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